気付いてからでは辛い食事療法と薬が待っている高血圧。健康診断で引っかかってないからと楽観視してませんか?
40歳以上の2人に1人は高血圧と言われています。予備軍まで合わせたらもっと多くなるでしょう。
高血圧は血管を傷つけます。動脈硬化を招きます。脳卒中、心臓病、腎不全など、様々な病気を引き起こす要因にもなります。今回は高血圧の原因になる「塩分」についてのお話です。
1日の塩分摂取量、ご存知ですか?
日本人男性の塩分摂取量の目標は8g未満、女性で7g未満です。しかし、実際に摂っている塩分量は約11gと言われています。
健康である人でも3g以上の減塩を意識しないと、高血圧予備軍まっしぐらの可能性があるのです。すでに高血圧の人は6g未満に抑えないといけません。
日頃から自炊をしている人は元々の料理を薄味にしたり、醤油は出汁と割って使うなど、減塩方法はいくらでもあります。
しかし、おじさま達は家族に作って貰っていたり、外食やコンビニで済ます、お付き合いで飲みに行くなどでなかなか減塩出来る環境に無いのが現実だと思います。
それならば。せめて、トータル塩分摂取量のうち、後付けで加える調味料は4g以下に抑えたいですね。
外食をすれば、体に良さそうな定食であっても1食で4~5gの塩分を、カップ麺はそれだけで6g前後の塩分を摂取しています。
1日の塩分量の半分はこの1食で摂取してしまうのです。せめて外食やコンビニの時は
・麺類の汁は飲まない
・加工食品・インスタント食品は控える
・魚は干物や塩漬けより刺身や素焼きで。焼き魚に醤油はかけない
など、気をつけて行きたい所です。
調味料に含まれている塩分量、ご存知ですか?
よく使われる一般的な調味料。
「醤油、ポン酢、めんつゆ、ウスターソース、ケチャップ、マヨネーズ、ドレッシング、お酢」
これらを塩分量が多い順に並べ替えれる人はどれくらいいるでしょうか。
もちろん、今は多くの種類が販売されていて、お酢といっても寿司酢などの調味酢もあったりするので商品にもよりますが、一般的なモノとしてとらえて下さい。
ここでは大さじ1杯に対する塩分量を見ていきます。答えは
『醤油(2.6g)⇒ポン酢(1.5g)⇒ウスターソース(1.5g)⇒ドレッシング(1.1g)⇒麺つゆストレート(0.5g)⇒ケチャップ(0.5g)⇒マヨネーズ(0.3g)⇒お酢(0g)』です。
普段料理をしない男性なら、大さじ1とか言われてもピンときませんね。
大さじ1はだいだいペットボトルのキャップ2杯分です。もちろん、山盛りではなく擦り切りですよ。
ちょっと気をつけるだけでも減塩出来る!
ここまで見て、ちょっと冷奴を醤油で食べるだけでも結構塩分を摂っていることが分かったと思います。
調味料をかけずに食べれるならそれが1番ですが、濃い味に慣れてしまっている生活から急に変えても食事が味気なくなってしまいます。そこで、ちょっとだけ工夫してみましょう。
「調味料はかけずに小皿で付ける」
これだけでも摂取量はかなり違うと思います。例えば冷奴の醤油はかけずに付ける、とんかつソースも同様にするだけでも結構量は変わってきます。
「調味料を変える」
上記で塩分の強い物はわかりました。では、たとえば冷奴の醤油はめんつゆに変える、サラダにはドレッシングではなくマヨネーズを使う、揚げ物にかけるソースはケチャップなどに変えるなど、自分が妥協できる範囲で美味しい食べ方を見つけていきましょう。
自炊している人は出汁を濃いめにとると、他の調味料が少なくても十分美味しい料理が出来ます。
他にもお酢や香辛料などを上手に取り入れて、美味しく減塩して健康になりましょう!
減塩食事はパンよりご飯
案外気づいてない人が多いのがパンの塩分量。
6枚切り食パン1枚で0.8g、これにバターやマヨネーズを使ったり、ベーコンやチーズの乗ったサンドイッチなんてもっと塩分量があります。
もちろん麺にも塩分はしっかり含まれています。
昔ながらの薄味の日本食が良いですが、それが難しい今の時代、意識して野菜をとるようにしましょう。
野菜や果物に含まれるカリウムには、ナトリウムを体外に出す働きをしてくれます。
一気に味付けを薄くしても、なかなか続けて行くのが困難です。慣れると濃い味付けのモノは食べにくくなるのですが、それまでで挫折してしまうのです。
最初はメインの食事は気にせずに、付け合せのサラダや小鉢などの調味料を減らして食べる事から始めてみませんか?